賛同者一覧

<賛同者一覧>

草加耕助 / 李 / 藤田悟(NPO法人京都自由大学事務局長、大学非常勤講師、派遣労働者)/ 中野由紀子(旗旗舎・東京)/ 松浦敏尚(市民メディアセンターMediR スタッフ)/ 林田力(『東急不動産だまし売り裁判』著者)/ さとうしゅういち(生存ユニオン広島委員長)/ 木村ジョウ(KDMLフィルム・ソサイエティ コーディネータ)/ 堀池正次郎(プロレタリアート)/ 中村優子 / 東本高志(NPO職員)/ 野村修身(工学博士)/ 豊島幸一郎 / 高島与一(脚本家・大学講師)/ ムン青ヒョン(一級建築士)/ 田中雅子 / 内岡貞雄(在日外国人への差別を許さない北九州市民会議 代表) / 松田幹雄(中学校教員)/ 松元保昭(パレスチナ連帯・札幌)/ 阿部太郎 / 梁優子 /白優子(在日高麗労働者連盟) / 朴東浩(在日本朝鮮留学生同盟 中央本部 委員長)/ 柏崎正憲 / 石川哲朗(東京都民)/ 後藤あゆみ(学生)/ 石井愛 / 金民樹(劇団タルオルム 代表)/ 川瀬俊治(ジャーナリスト)/ 佐野通夫(大学教員)/ 伊地知紀子(愛媛大学教員)/ 功能大輔 / 浦田晴夫 / 舘山真太郎(越冬闘争に連帯する学生・フリーター実行委員会)


<団体賛同>

KDMLフィルム・ソサイエティ / 安全な労働と所得保障を求める女性介護労働者の会 /特定非営利活動法人 長居公園元気ネット(理事長 佐々木和晴 連絡担当 松田)/

賛同者:34人、賛同団体:3団体(2011年3月1日現在)


<賛同メッセージ>

藤田 悟(NPO法人京都自由大学事務局長、大学非常勤講師、派遣労働者
金稔万さんとは数年前、京都自由大学で知り合いました。

金さんが撮影された野宿生活者、日雇い労働者の越冬闘争、公園からの排除阻止闘争のドキュメンタリーフィルムは、僕が格差・貧困問題の研究へ足を踏み入れる大きなきっかけになっただけでなく、金さんのドキュメンタリーへの姿勢や生き方は、自身の研究への姿勢や生き方に対する勇気や叱咤ともなるものでした。

僕自身は日本国籍を持つ日本人ですが、身近に在日朝鮮人の方、在日外国人の方は多くおり、彼らの苦しみ(だけでなく前向きな生き方も)は多少なりとも理解しているつもりではいます。また自分自身、非常勤職や日雇い派遣で日々食いつないでいる中で、今の日本

社会における寄る辺なさを痛感しています。

自分語りが多くなってしまいましたが、国籍や民族、アイデンティティが違えど、誰もが自分は確かにこの「社会」の一員なのだと思えること、そしてそのことを誇りに、安心に思える社会に日本を変えていくことは大変重要な運動であり、そのための努力は、特にマジョリティに属する人間にとっては必須の義務であると思います。

名前が奪われる、あるいは隠されるという苛烈な日本社会の暴力にさらされているあらゆるマイノリティの方々のために、その巨大な暴力に抵抗する金さんの闘いに微力ながら力になれればと考えております。

どうぞよろしくお願いいたします。


中野由紀子(旗旗舎・東京)
微力ながら協力いたします。

それぞれの権利がそれぞれの手に戻りますよう。


松浦敏尚(市民メディアセンターMediR スタッフ)
よびかけ文に胸をうたれました。


林田力(『東急不動産だまし売り裁判』著者)
自分の名前を名乗ることは当然のことです。

在日コリアンの問題は在日コリアンだけの問題ではない。在日コリアンの尊厳が守られていないという状況は、日本で生活する人全てにとっても人権の危機である。


さとうしゅういち(生存ユニオン広島委員長)
当たり前のことが当たり前にできないのはおかしい。この感覚は、ついつい、日常に埋没して忘れがちですが、忘れたくないものです。当たり前のことが当たり前にできる社会にしましょう!


木村ジョウ(KDMLフィルム・ソサイエティ コーディネータ)
イルム−なまえ、それはひとのアイデンティティの根幹をなす名ざしのことば。それを奪うこと、望まない名付けを強制することは、国家にも誰にも許されない。


堀池正次郎(プロレタリアート
本名を名乗ることが出来ず日本名を名乗らされているのは在日朝鮮人だけではなく、もっと前には琉球人・アイヌ、そして今はベトナム難民2世に。

名前ひとつからも日本の同化圧力がいかに今も強いかが見えるのだと改めて気づかされました。本質的な問題提起だと思います。がんばりましょう


中村優子
応援いたします。


野村修身(工学博士)
人間として当たり前のことを主張するのは当然です。


豊島幸一郎
すばらしい。ありがとう。日本から。

wonderful. thank you. from Japan.

kouitirou toyosima


高島与一(脚本家・大学講師)
建前だけの「多文化共生」にはウンザリ。共生は強制してもダメ。心の中にある「国境」を打破しましょう。


田中雅子
現代の「創氏改名」を問うための闘いを応援します



内岡貞雄(在日外国人への差別を許さない北九州市民会議代表)
―誰でも自分の名前を自然に名乗れる社会が多文化共生の第一歩。われわれ日本人は在日コリアンをはじめマイノリティコミュニティに対する根深い差別に気づかなくてはならない―


松田幹雄(中学校教員)
本名を呼び、名のることの大切さはずっと指摘されていますし、その運動もつづけられています。しかし、それを阻む壁が厳然と存在しているのだと思います。金さんはぶつかったところでその壁を取り除くために立ち上がられました。そんな努力が結びあう中から、当たり前に本名が名乗れる社会も実現できるのではないかと思います。金さんを応援します。


松元保昭(パレスチナ連帯・札幌)
あなたのような生き方を強いた日本と日本人であることを恥じ入ります。

同時に、ユン東柱をはじめ数え切れないあなたの仲間の先達の人々、

日本軍慰安婦とされた幾多の人々に、真実と勇気をいただいてきました。

この「恥じ入り」がユーラシアの東端から西端にまで延びて、微力ながらの

活動の支えになっています。感謝が僅かな激励になれば…。松元


特定非営利活動法人 長居公園元気ネット
(理事長 佐々木和晴   連絡担当 松田)
私たちは、違いを認め合い、支えあえる、誰もが住みやすいユニバーサルな街づくりをめざすNPOです。当たり前に本名が名乗れないことは日本社会が抱える大きな問題であると思います。「イルム」裁判を支援します。


朴東浩(在日本朝鮮留学生同盟 中央本部 委員長)
全面的に賛同します!


柏崎正憲
微力ながら、労働者使い捨てと他民族抑圧を本質とする植民地主義国家・日本を変えるための諸活動にたずさわる者のひとりとして、金稔万さんに、そしてこの裁判闘争にかかわっているみなさんに連帯します。


草加耕助
読んでいるうちに、ふと、私の中学校の卒業式の日、クラスのみんなの前で「本名宣言」をした在日の友人のことを思い出し、胸が苦しくなりました。

 彼は一生残る卒業証書の名前に、通名と本名のどちらを書くかと校長先生に尋ねられ、親とも相談し、悩んだ末に本名を選択したようでした。そして、それは彼が今後の人生で、通名ではなく本名を名乗り続けるという決断をしたことを意味していました。

 私は、卒業式のその日まで、彼が朝鮮民族であることをまったく知らず、ごく普通の友達としてつきあっていました。担任の先生からの簡単な説明の後、そんな彼が、今まで見たこともないような真剣で思いつめた表情で、けれどもものすごく自信をもって「僕の本当の名前は呉○○です!」と、まっすぐに前を向きながら、あらためての自己紹介を終えた時、私たちはすっかり圧倒されてしまい、何も言うことができませんでした。まだ世間なんて知らない中高生の子供だった私たちには、その「本名宣言」の重さがよくわかっていなかったということもあると思います。

 けれども、そのときには、クラスの全員が彼の言葉を好意的に受け取ったということだけは断言できます。何人かはとても感動していたようでした。教室の後ろには、彼の母親と校長先生が一緒に立っておられ、そんな彼の「本名宣言」を、彼のお母様は、泣いているのか笑っているのかよくわからない複雑な表情で、感無量というかまぶしそうな表情で見つめておられたのを覚えています。

 先生が、「卒業式で、もし他のクラスの人に聞かれたら、みんなも教えてあげてな」と言ったあと、講堂に移動しての卒業証書授与式の時、「呉○○」と校長先生が彼の名を呼ぶと、彼はどの卒業生よりも一番大きな声で「はい!」と返事をすると、直立不動で卒業証書を受け取りました。校長先生はそんな彼に「おめでとう」と笑顔で声をかけておられました。何人かの他のクラスの主に女子が、「え?名前違うやん」という反応をしましたが、うちのクラスの女子が説明し、ふんふんと頷いているところが見えました。

 式のあとのクラスでの謝恩会の時も、特に何事もなかったように、みんなで楽しく過ごしました。差別ゆえに通名を名乗らざるを得なかった彼が、それを捨てて本名を名乗る決意をすることで小さな波紋をおこし、かえって周囲の差別意識を減らしていく。たまたまかもしれませんが、絵に描いたような展開でした。

 私の中学高校時代なんて、青春の華やかさのカケラもないバッチイ思い出が多いのですが(笑)、これは数少ない美しい思い出です。彼とは友達とは言ってもクラスでは別のグループだったし、高校も分かれたので、それ以来会う機会はありませんでした。在日差別の問題については、昔よりも進歩したのか退歩したのかよくわからない状況が続いていますが、どうか力強く、そして幸せに生きていてほしいと願います。

 裁判については、「氏名を正確に呼称される利益は、不法行為法上の保護を受け得る利益である」とした有名な最高裁判例もあり、名前に関する権利が、基本的人権の1つである『人格権』(名誉、プライバシー、肖像権など個人の人格に関する権利)として認められていることは疑いがありません。

 ちなみに私は自分の戸籍名を、「これは韓国語でどう発音するのだ」と、仕事の関係でお会いした韓国人の方に教えてもらったことがあります。なんかすげー汚い発音で、俺はそんな名前じゃねー!って言うか、やっぱりこんなふうに違う発音で呼ばれたら、そこが韓国であろうが日本であろうが、そりゃあやっぱり嫌だよな〜としみじみ思いました。

 本件訴訟の場合、そもそも本人が嫌だと言っているのに、会社が強制的に別の名前を名乗らせているわけですから、もし自分がそうされたらと考えてみても、これはもうべらぼうなまでの基本的人権(人格権)の侵害であることは明白であると思います。会社側の立場にたって考えてみますが、ちょっと有効な反論が見つからないです。

 だからこそ公安としては、この裁判が運動化して大きくならないように、ささいな別件をこじつけて関係者を何でもいいから逮捕しておき、「かかわるとタメにならないぞ」と周辺の人たちを脅すと同時に、当事者の評判を今のうちに少しでも落としておこうとやっきなのでしょう。

 ですがそんな脅しにのせられないどころか、かえって余計に応援したくなる、私のような天邪鬼もいるわけです。この裁判はおそらく判例集に載ることになると思いますが、訴訟の勝ち負けもさることながら、提訴して問題提起した時点で、すでに大きな意味をもったと思います。どうか最後まで頑張ってほしい。注目していきたいと思います。


金民樹(劇団タルオルム 代表)
「誇らしく名前を名乗れる社会を。人間としての尊厳を。」


川瀬俊治(ジャーナリスト)
民族権というべき権利は在日コリアンの根底にあります。その最も象徴的にして常態化しなくてはならないのは本名を名乗ることです。金稔万さんの戦いは実は日本人に胸もとに突きつけられた問いかけです。


伊地知紀子(愛媛大学教員)
日本社会の不条理を問う裁判、応援します。


功能大輔
Every child has a beautiful name.

Everyone has a beautiful name.

呼びかけよう名前を!

すばらしい名前を!